32歳になってしまった。
30には死ぬって大騒ぎしてたくせになんなの。
ほんと何にもできないな、私は。
予定になかった空白の年齢だから、何も目標がなくて、ただ惰性で生きる日々が怖くて、やたら働くのに、周りの同級生と比べて全然お金のない独身で、何が正しいのかわからない。
私は私って頭ではわかってるけどついて行けない。
ずっと自分の今が認められなくて、苦しいな。
いつか楽になるんだろうか。
ずっと何かと比べて劣等感に苛まれるのに。
死にたかったのにな、きっと死なないから未来のこと考えないといけないのが辛い。
いまでも、押せば死ねるボタンがあればすぐに押せるくらいの気持ちはあるのにな。
健康になればなるほど、生きてゆけば行くほど、今までとか今の苦しい気持ちが否定されるみたいで、本当に嫌だ。腕を切らないことも血を抜かないことも、良かったなんて思えない。
でもみんなによかったって言われて、全部過去にされるみたいで、今の死にたさだってその程度で良かったって言われてるみたいで、違う、って腕を切りたい。わかって欲しくて腕を切って来たのか?って自分に絶望する。恥ずかしい。でも、嫌だ。
死にたいって気持ちを一瞬でも切り離すために腕を切ることが必要だと思って来た。
でも切る前に明日のことを考える程度には経験を積んでしまって、踏みとどまれるようになってしまった。
でもだからって、死にたい気持ちがなくなったわけでもないし、何かあると一番に死にたい、切らなきゃ、で頭がいっぱいになる。
一生なのかな。
ずっと、一生、こうやって切りたい気持ちを我慢して生きてゆくのかな。幸せになったって、違う、こんなんじゃない、今もちゃんと死にたいって、よくわからない気持ちと一緒なんだろうな。
それって幸せなのかな。
今死んだ方が楽なんじゃないかな。